キルギスってどこ?どんな国?絶景だらけの国の基本情報をサクッと紹介
みなさん、サラマトスズブ(キルギス語で「こんにちは」)!中央アジア専門旅行社アシュトラベルの編集長スギウラです。
今回は、まだあまり知られていないけれど実は魅力たっぷりの国、キルギスを紹介します。
「キルギスってどこ?」「どんな国?」と思った方も、どうぞご安心を。山や湖の絶景に、異文化ミックスの独特の風土、知っておくと楽しさ倍増な基本情報をサクッとお届けします!
海はないけれど雄大な自然と魅惑の文化が待っているキルギス。早速その魅力に触れてみましょう!
キルギスってどこ?まずは簡単な基本情報
最初に、キルギスの場所や国旗、面積、人口について簡単に紹介します。
位置はここ!中央アジアの「隠れ長野」
キルギスは、中国、カザフスタン、ウズベキスタン、タジキスタンに囲まれた内陸国。ユーラシア大陸のど真ん中にあり、海はないですが美しい湖があります。
国土のほとんどが山だらけで、中央部には天山山脈がドーンと構えている美しい絶景の宝庫。ハイキングやアウトドアにぴったりなちょっと豪快な山岳王国です!
個人的に、海なしで美しい湖があるところや自然豊かでアウトドアが楽しいところなんかが長野に似ているなあなんて思います。
キルギス国旗の不思議な太陽の正体は?
キルギスの国旗は赤い背景に不思議な形の黄色い太陽。太陽の光線を数えると40本もあり、キルギスの40の古代部族を表しているとか。
そして太陽の中央を見ると、変わった形の模様が。これはトゥンドゥクと呼ばれる、遊牧民のテント(ユルト)の天井を表しています。
キルギスの人にとって、トゥンドゥクは家族や宇宙とのつながりを表す大切なもの。自然とともに生きてきた彼らの歴史が表れています。
現地を訪れたらユルトで過ごす体験もぜひ!キルギスの人たちの暮らしに触れてみてくださいね。
キルギスの面積と人口を日本と比べると?
キルギスの面積は約19万8,500㎢。これは日本の約半分の広さです。そして人口は約650万人と非常に少なく、日本の人口の5%程度。日本の人口が100人だとすると、キルギスの人口は約5人というイメージですね。
国土の広さに対して人が少ないため静かな場所が多く、のんびりするのにぴったり。他の国と比べると絶景観光スポットも観光客が少なく、「ここ、貸切?!」なんて思うような場所も。
雄大な自然を独り占めして、ちょっぴり贅沢な気分を味わってみるのもおすすめです。
キルギスってどんな文化?
続いて、キルギスの文化や宗教、言語について紹介します。
アジア×ロシアのハイブリッドな独自文化
キルギスは、古くから遊牧民が暮らす場所。シルクロードの交易で栄え、ロシア帝国に併合された背景があるため、さまざまな文化が入り混じっています。
例えば、首都ビシュケクやソンクル湖周辺では、アジアと中東が混ざり合ったような不思議な建物や景色が見られます。他のアジア諸国とは違った雰囲気をぜひ体験してみてください。
キルギスの宗教は厳しい?
キルギスの主要な宗教はイスラム教ですが、キリスト教やその他の宗教を信仰する人もいます。
イスラム教というと「お祈りや着るもの、食べ物のルールが厳しそう」と思われるかもしれませんが、国や地域によって信仰度合いはさまざま。多様な文化背景があるキルギスにも独自ルールがあるんです。
例えば、イスラム教で女性はヒジャブと呼ばれる布で頭や身体を覆いますが、キルギスではヒジャブを身につけない女性もたくさん見かけます。比較的ゆるいのかなと思って見てみると、モスクに入るときはヒジャブが必要で、豚肉は絶対に食べません。
観光しながらこのような文化の違いに触れられるのもキルギスの魅力です。
キルギスでは何語?英語は通じる?
キルギスの公用語はキルギス語、公式言語はロシア語です。大都市の観光地では英語も通じることがありますが、基本的にはあまり通じないと考えておいてください。キルギス語やロシア語で簡単な挨拶や旅行で使えるフレーズを覚えておくと、地元の方とのコミュニケーションを楽しめます。
冒頭で紹介したように、キルギス語の「こんにちは」は「Саламатсызбы(サラマトスズブ)」。このコーナーでは毎回使うので、ぜひ覚えてくださいね。
キルギスの定番観光スポット3つをざっくり紹介
キルギスは、おすすめしたい観光スポットばかり。全部お伝えしたいところですが、今回は定番どころを簡単に3つご紹介。
琵琶湖の◯倍もある「天山の真珠」イシククル湖
イシククル湖は世界で2番目に大きな高山湖。なんと琵琶湖の約9倍もあるとか。そしてなんといっても驚異的なのが、その透明度の高さ。世界一澄みきっているロシアのバイカル湖に次ぐ透明度の高さを誇り、その美しさは「天山の真珠」と称されます。フォトジェニックな写真撮影も楽しめますよ。
また、高級ホテルやスパが多いことでも知られており、リゾート気分を味わう旅にもぴったり。
絶景と静寂の夏限定人気スポット、ソンクル湖
海抜約3,016mに位置するソンクル湖は、風の音と家畜の鳴き声、自分の足音だけが響く静寂な世界。晴れた昼間は空が映り込んだ湖面、夕暮れには幻想的な色合いの空、夜は満天の星空など、数時間おきに景色が変わり、訪れるたびに異なる表情を見せてくれます。
5〜8月以外は雪や氷で道が塞がれてしまうため、アクセスは夏限定。なんだか特別感がありますよね。この時期には遊牧民が伝統的な移動式テント(ユルト)で過ごし、湖の周りには羊や馬が放牧される、絵に描いたような景色が広がります。
日常を忘れて、自然と一体になる特別な時間をソンクル湖で味わってみましょう。
都会と自然のいいとこどり!首都ビシュケクと周辺
ビシュケクはキルギスの首都で、観光スポットがぎゅっと詰まっています。自然も街も楽しめる「ちょうどいい都会」という感じですね。
街の中心では、まるでお城のように豪華なデザインの「セントラルモスク」やキルギスの壮大な歴史を学べる「州立博物館」、活気ある市場「オシュバザール」など見どころが盛りだくさん。郊外に行くと、歴史的価値の高い「ブラナの塔」や大自然を体感できる「アラ・アルチャ国立公園」などがあります。
街歩きと自然の両方が楽しめる、初心者にも優しいエリアです。
キルギス旅行って危ない?安全?気になる治安情報
私スギウラは知り合いにキルギスのことを話すと「キルギスって危ないんでしょ?」「ネットに危険って書いてあったよ」といわれます。確かに危険な地域もありますが、実は場所によって治安が全く違うんです。
観光エリアと国境付近の治安は別
外務省のHPによると、2024年11月現在、首都ビシュケク市を含む特定のエリアは「レベル1:十分注意してください」となっていますが、観光エリアでの治安は比較的良好です。
私はこれまで20カ国近く旅をしてきたのですが、ヨーロッパやアメリカでは人気の有名観光地で何度も危険な目に会いました。それと比べると落ち着いている印象です。もちろん、夜中の一人歩きや無計画な行動は避けるべきですが、街を歩けば犯罪に遭うというわけではなく、基本的な注意をしておけば旅行を楽しめます。
ただし、国境地帯や第2の都市オシュは注意が必要です。外務省のHPによると危険レベル2や3となっています。最新の治安情報をチェックし、危険レベルが高いエリアにはむやみに近づかないようにしましょう。
トラブルを避けるには?
キルギスを安全に楽しむには、他の海外旅行と同じように基本的な注意点を心に留めて行動することをおすすめします。
例えば、キルギスに限らず、海外の観光地では、人混みの多い場所でスリが起きやすいです。観光客だとバレない服装を心がけたり、貴重品を衣服の中に入れて持ち歩いたりとすぐに盗られない工夫をしましょう。
また、これもキルギス以外の国でも起きていることですが、空港で声を掛けてくるタクシーはぼったくりの可能性が高いです。タクシーアプリ(中央アジアではYandex GO)を利用するか、空港送迎付きのツアーの利用をおすすめします。
キルギス旅行の費用や滞在できる日数はどれくらい?
海外旅行でキルギスを選ぶ場合、気になるのが費用や滞在日数。
キルギスの物価は日本より安い
キルギスの物価は、10年前と比べると上がっていますが、それでも日本よりかなり安いです。特に食費や交通費は安く、日本の半分以下になることも。例えば、庶民的なレストランで食事すると1食500〜1,000円くらい、タクシーは初乗りが100〜200円程度です。
宿泊費を節約したり、航空券を上手に取ったりすれば、旅行費用がリーズナブルになります。
ビザは必要?
日本人観光客がキルギスを訪れる際、60日以内であればビザは不要!手続きなしで気軽に旅が楽しめます。乗馬や湖を楽しむ1週間の旅にするのもいいですし、1ヶ月滞在してノマドワークしながらのんびり過ごすのもいいですよね。
キルギスの魅力を満喫する旅に出かけよう!
山と湖の絶景、遊牧文化と異文化が交差する独特の風土が楽しめるキルギス。大自然に囲まれてのんびりと過ごすもよし、現地の文化に触れて新しい発見をするもよしです。まだ知られていないからこそ特別な体験が待っています。次の旅先にキルギスを選んで、魅力あふれるこの国を存分に味わってみませんか?
アシュトラベルのおすすめツアー
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